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【観察】を日常から鍛えて活用する

観察は目的を持てば、いつでも誰にでも無料で練習できる

【観察】は介護場面では、必須スキルです。

その分、沢山の関連書籍やサイトで観察方法やポイントなどを解説しています。

しかし、・・・

でも、ポイントなんて簡単にしぼれない

色々記録に残したって、役になっていない

なんて声を最近でも聞くことがあります。

今回は、少しでも観察を身近に行うことができるような方法です。

 

前提:アセスメント表や情報提供書に目を通して、対象者の概要は把握しておく

問題前の前提として、利用者の生活状況に関するアセスメント表や情報提供書など事前に入所可能な情報と状態は把握していることが前提です。

全てを記憶しておく必要はありませんが、ある程度覚えてくかメモに書いておくと、この後の【観察】をよりスピーディーに始めることができます。

結論:観察は2つの目的しぼれば簡単に練習できる

先に結論です。

【観察】は次の点を意識するだけで、いくらでも簡単に練習することができます。

  1. 視る目的
  2. 仕入れた情報を表す目的

これだけです。

「当たり前のことを言ってるんじゃない!!!」と感じる方もいるかも知れません。

では、それぞれの目的をどのように意識すれば、簡単に練習できるのかを順番に解説していきます。

介護場面で観察を難しくさせている2つの理由

介護場面で、観察というスキルを

「ハードルが高い」・「習得難易度が高い」とイメージさせている大きな理由

2つあります。

  • 介護場面を意識しすぎている
  • 観察目的が曖昧になりやすい

一見矛盾して見える、2つが観察スキル習得への一歩目を鈍らせています。

介護の「できない」を意識しすぎている

観察は、

  1. 予測
  2. 行動
  3. 結果
  4. 振り返り

を繰り返して、対象者に関するデータを集めていく事が主な目的です。

極端な例として、

1.予測・・・「おはよう」と声をかけたら、「おはよう」と声を返してくれる。

2.行動・・・「おはよう」と声をかけてみる。

3.結果・・・「おはよう」と返事が返ってくる。

4.振り返り・・・こちらの声かけに適切に返事ができる人かもしれない

という、一つのデータ新しい予測ができ上がります。

 

ところが、

実際の介護場面に臨んでしまうと返事を当たり前のように感じてしまったり、相手を

”介護の対象者”との認識を持つためか『できない部分』に目を奪われてしまうことが多くなってしまう事があります。

そうした感覚になりやすい人ほど、「この人はこんな人だから」と対象者に対する見方が偏ってしまいがちになります。

 

見方の偏りは、客観的な目線と考え方を必要とする観察する意識を曇らせてしまいます。

また、介護記録の書き方として浸透している

5(6)W1Hの書き方も、「介護の情報を詳しく書かなければならない」事に考えを奪われてしまって観察を鈍らせてしまう要因になってしまうことがあります。

観察目的が曖昧になりやすい

先程、少し書きましたが観察は介護記録を書くため、そしてデータを集めるために必要です。

なぜ、介護記録にデータを集めるのでしょう?

 

最近は、「介護者自身の身を護るため」という理由も明確に含められるようになりましたが、介護記録に観察データを集める最も大きな理由は、

介護が必要な部分を見極めるためです。

 

殆ど毎日同じリズムで活動に参加し、同じリズムで水分補給を行っていることを参加の仕方や飲み方など毎回同じ内容を同じように細かく書いてもデータを集めることはできません。

 

そうは言っても毎日の記録がないと、利用者が何をしているのか分からなくなってしまう。

介護記録は、『介護日記』ではありません。

利用者が

  • 一日をどのように過ごしているのか
  • 生活のどんな部分に介護が必要なのか

を見極めるために、全ての記載を削る必要はありません。

ある程度のパターンが見えてきたならば、記録の内容は”いつもと違う状況”が見られた時に詳しく記載すれば十分です。

 

長くなりましたが、介護記録に記載を求めている内容が曖昧になっていることが観察の目的を曖昧にしてしまう要因となっています。

 

この2つの要因が、観察の目を鈍らせて貴重な情報を見落としてしまう要因となっています。

 

目的を明確にして【観察】のハードルを下げる

観察する”部分”を限定していく

介護で関わっている全ての時間を観察することは、相当の精神力を使います。

誤嚥などの”生命に危険を伴うおそれ”や”利用開始後まもなく”の状態を把握できていないような場面では当然、終始気を張っているかと思いますが、そうでない場面で常に観察の目を光らせて緊張を高く保つ必要性は低いと思われます。

 

結局どうやって観察をする部分を限定するの?

観察に慣れるまでは、「簡単に予測できること」から

最も初期で簡単な観察は「できる」と「できない」を区別することです。

この2つを見分ける時に「できるだろう」と「できないだろう」と予測を行うことが観察を身につける一歩目です。

 

アセスメントや情報提供書などから仕入れた事前の情報を参考にして、「一人で起きれるだろう」と予測し、結果を得る、結果の振り返りで「できた」「できなかった」を判別すれば、次につながります。

 

単純に見えるかもしれませんが、観察という奥深い技能(スキル)を習得・習熟していくためには、これくらいハードルを下げて

少しづつ考える量を増やしていく方が着実にレベルアップしていくことができます。

 

観察は日常生活で、何回でも無料でトレーニングできる

【観察】に限らず殆どの技能(スキル)は、普段の生活で何回でも

無料で自己トレーニングが可能です。

 

特に観察は、会話のスキルと合わせて家族や友人と一緒にいる時間を利用すれば、ほぼ無限にトレーニングすることができます。

 

例えば、一緒に食事をしている時に「美味しいと思っているか」を表情や言動から予測したり、「どのように美味しいと思っているのか」など少し突っ込んだ予測をすることもできます。

 

よほど、失礼な質問方法をしない限り予測の答えを得ることもできますし、質問の投げかけ方を練習することもできます。

 

介護場面で緊張しながらトレーニングと実践を行うよりも幾分、

気楽に且つ危険が少ない状態でスキルトレーニングが実行できます。

そんな方法なら、食事に限らずショッピングとか色んな場面で試せちゃうかも。

仕事として介護を行っている人の場合は、仕事と私生活を上手く切り替えているかもしれませんが、技能の習得に限って言えば切り分けてしまうほうが損することが多いかもしれません。

 

せっかく身につけた【介護技術】(テクニック)も使い所を見誤れば活かし切れず勿体ないことになります。

技術を活かす場を選択するための技能に関しての記事です。

 

介護する人も介護を受ける人もお互いが少しでも辛さを軽くできそうなことを書いていきます。

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